■・フィリピンは島国です。
・フィリピンは周りが海に囲まれた島国で、東側にはフィリピン海、西側には南シナ海、南側にはセレベス海の海が広がっています。
・この広い領海には、豊富な海洋資源がたくさんあります。
(魚類は2,400種•サンゴは500種以上)
・フィリピンは7,000余りの島々から構成されていて、その島々に約1億人以上の人々が住んでいます。
・最も大きな島は、ルソン島と次はミンダナオ島です。この二つの島に、総人口の約81%の人々が住んでいます。
■・気候は、一年中暑く湿度も高い「熱帯海洋性気候」の国です。
・気温は、南西の季節風によって21°Cから40°C以上になります。
・4月~10月上旬の雨期は、猛暑が続き雨も台風も多く
・10月下旬~3月の乾季は、涼しくて乾燥しています。
・ともかく、フィリピンは暑い国です。
・また、フィリピンは台風の通り道で、年間平均 20本以上の台風が通過します。
■・この国は「火山列島」です。
・大陸プレート上の島で、全域が地殻変動帯上にあって地震や火山が多い島です。
・マヨン山やピナトウボ山そしてタール山が、現在でも高い噴煙を上げて活動しています。
・ミンダナオ地震(1976年)やバギオ大地震(1990年)のような大きな地震もあり、津波を伴う大被害も発生しました。
・マグニチュード6以上の地震は、1973年~2011年末までに195回発生し、このうち30回はマグニチュード7クラスの地震でした。
■・海も山も資源豊かな国
・ルソン島の北あるプローク山(2,934m)と、南のミンダナオ島のアポ山2,954m(最高峰)の山岳地帯は熱帯雨林の宝庫です。珍しい動物や植物が沢山生息しています。
・鉱物資源にも富み「金鉱床」は、南アフリカに次ぐ資源量です。
•「銅鉱床」も世界規模で埋蔵し、ニッケル・クロム・亜鉛なども産出されています。
※フィリピンは、海も陸も資源豊かな国なのです。
・フィリピンは、「マゼラン」によつて1521年に発見され、その後1898年までの約350年間スペインの植民地となりました。
・植民地化する前は、資源豊かな島で人々は平和に共存し暮らしていましたが、スペイン人により略奪や半奴隷化で島はすっかり変わってしまいます。
・1898年のアメリカとスペインの戦争(米西戦争)で、やっとスペインの植民地支配から解放されましたが、今度はアメリカの支配下に入ります。
・この結果、資本主義経済が導入され、豊かな人々と貧しい人々に分断されてしまいました。
・豊かな人々は、大地主として多くの土地を持ち、土地を持たない農民たちを支配していきます。
・その結果、貧しい人々が多く生まれ、それが現在までも影響して続いています。
・フィリピンの大地主制度は今でも温存しています。
・この国の政治・経済を支配しているのは、この地主家系です。
・しかし人々は貧しいながら子供達に教育を受けさせ、この悪の連鎖から抜け出そうと努力してきました。
・農業には土地が必要ですが、教育を受けた子供達は土地の必要ない第3次産業で仕事をして貧しさから脱却しています。
・フィリピンの2020年現在、第3次産業就業者割合は 57%で非常に高いです。
・若者の国フィリピンは、やがて技術力と資金力を貯めた優れた若者が工場を建て、新しい生産活動を始め古い体制を崩していくと思います。
・何せこの国の資源は豊かですから・・・、フィリピンの未来は明るいと思われます。