1 何をした人か

    -何をした人か-


■・みなさんは、フィリピン人の「ホセ・リサール(José Rizal)」を知っていますか。
・明治時代に、日本に来たこともあり親日家としても知られています。
・が、この世界的な偉人を知っている日本人は少ないと思います。
・リサールは日本では、ほとんど紹介されることがないからです。
・でも大変有名な人で、スペインをはじめ欧米各国には、熱烈な支持をしているファンの方々がたくさんいます。もちろん、生まれ故郷のフィリピンでは「国民的な英雄」として尊敬されている人です。

 

■・「ホセ・リサール」は、19世紀半ばの1861年6月19日にフィリピンで生まれました。
・当時のフィリピンは、スペインの植民地として350年の長い間スペイン人から支配されていた時代です。
・「ホセ・リサール」は、スペイン人の支配にあきらめていたフィリピンの人々に「自立自尊の精神」の大切さを説き、スペインから独立しなければならないとフィリピンの民衆に強く呼びかけた人です。
・その革命思想は「武力や暴力による革命を唱えた人」ではなく、民族の「自立自尊の精神」を守ることの大切さを唱えた「啓蒙思想家」といえます。

 

■・アジアの多くの国がヨーロッパの国々に植民地化されていた19世紀半ばの時代、「民族の独立」の大切さを唱えて、アジアで最初に独立行動した思想家が「ホセ・リサール」でした。
・日本では、江戸時代の後期頃、アメリカでは「南北戦争」が始まった時代ですから、ずいぶん古い昔です。

 

■・「ホセ・リサール」は、1896年12月30日フィリピンのマニラで、スペイン政府から危険人物ということで処刑されました。35歳の若さでした。


Mi Ultimo Aadiós 、

Aadiós,Patria adorada, región del sol querida,

Perla del Mar de Oriente, nuestro perdido eden!

A darte voy, alegre, la triste mustia vida;・・・

さようなら、

愛する祖国、なつかしい太陽の地

東洋の真珠の国、楽園の祖国よ

喜んで君に、この命を捧げよう・・・

★・処刑の前夜、マニラの留置場のほの暗いランプの明かりの中で書いた言葉が有名な「別れの挨拶」です。